導入事例 CASE

エシカルベジタブルス八王子

2025.05.01

一般社団法人 都市農福を推進する会

障害者雇用

東京都で農業をツールとして就労スキルを身につけ障害者就労を目指す認定農業者(※)エシカルベジタブルス。東京の就労移行支援では初の試みです。
エシカルベジタブルス八王子は、障がいの有無に関わらず、様々な理由から働きづらさを感じ、就労が困難な状態にある方々が、農作業からPCを使用した業務まで、幅広い訓練を行っており、ノウフク連携が社会へ踏み出すきっかけとなるよう2021年に設立した八王子市内の福祉事業所です。2023年3月に東京都内で認定農業者制度の認定を取得、都市農福のテーマのもと、企業のみなさまと協力体制を構築し「農業にかかわる雇用を増やす」取りくみを推進しこうと考えています。

(※)区市町村から農業経営基盤強化促進法第12条に規定する農業経営改善計画の認定を受けた農業者のこと。

導入前の課題

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    農作業の場所が屋外ほ場に限定されているため、屋外に適応困難な方々に適切なプログラムの提供が出来ていない。

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    屋外ほ場での作業が気温や天候に左右される。

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    年間を通して出荷できる野菜がないため、野菜がない時期のプロフラムが薄くなる。

導入後の効果

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    屋内で農作業が行える環境が整備され、個性や特性に応じたプログラムを提供することが可能となった。

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    水耕栽培でも有機液肥100%の肥料で栽培することができ、当社のパーパスと合致した。

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    通年で生産できるミニリーフにエディブルフラワーを加えた商品を開発し、新たな販路を開拓することが出来た。

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    障害者雇用を行いたい地元企業にマッチし、農業やIT分野に強みをもつ経験者を育てることができ、ご利用者さまの就労の幅が広がった。


ひとり一人の個性や特性に応じた作業プログラムを提供

エシカルベジタブルス八王子では、高尾や瑞穂など4つに点在する農園で農作業を行っています。日中、太陽の光を浴びて畑仕事を無心で行うことで自然と体力がつき、また、夜は適度な疲労によって、より良い睡眠が得られるといった、生活リズムを整える効果がもたらされます。一方、様々な理由で屋外での農作業が苦手といったメご利用者さまには、屋内で農産物の加工やクラフトワーク、あるいはPCを活用したネット販売、遠隔販売などのプログラムを提供し、ひとり一人の個性や特性に応じた自立訓練や就労、就職への準備を行っています。


エシカルベジタブルス八王子

エシカルベジタブルス八王子で提供されるプログラム


地域住民との交流イベントがメンバーの自信に

エシカルベジタブル八王子では、こうした中、屋内で有機栽培に取りくむことが可能な水耕栽培設備の存在を知り、農林水産省農山漁村振興交付金事業に申請したところ「栽培設備の整備」「高付加価値商品の開発・研究」「販売力の強化」といった項目の事業が採択されました。
設備の導入後は、100%有機液肥による水耕栽培において野菜やエディブルフラワーの生産が可能となり、商品開発や販路開拓が出来るようになりました。また、地域住民のみなさまとの交流イベントを通じて、ご利用者さま自身が社会で活躍出来るイメージを持つことが出来、自信につながったのではないかと思います。

エシカルベジタブルス八王子


お客様の声

エシカルベジタブルス八王子代表 渡邉 章子様

私がグリーンネットさんと出会ったのは、千葉大学の履修証明プログラム「多様な農福連携に貢献できる人材育成プログラム」の受講がきっかけでした。当時、講師を務めていたグリーンネットの代表でもある大林さんから、有機栽培が可能で屋内で生産が可能な水耕栽培設備の話しを聞き、私たちが目指す都市型農福に通ずる取りくみであると考え、農林水産省の交付金事業に申請をしたところ、採択されることになりました。
この設備の導入により、大手物流倉庫での請負業務の受託や現在事業参画している東京ベイプロジェクト(https://www.lb-circular-agriculture.jp/about)への参加が可能となったとも言えると思っています。

代表 渡邉 章子様

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